家具を特注してみた(1)


フィリピンで人気な週末の過ごし方がstaycation ステイケイションである。何それ?と最初に聞いたときに思った。ステイケイションとは、いわゆるいいホテルにステイして週末(または休日)を過ごすバケイションのこと。それがマニラではおしゃれで楽しいらしい。日本でいう「温泉宿に泊まって上げ膳据え膳の何もしない気楽な休日」みたいなものだろうか。

昨年、職場の慰安旅行があり(そんなものが今でもあるのかと内心驚いたが)optionの一つがステイケイションだったので参加してみた。結果、本当にただのホテルステイだということがわかった。マニラの自宅から市内の某ホテルに行き、夜の1時間ほど職場の人と飲んでからホテルの部屋で一泊、翌朝は一人で朝食をとり戻るという何とも味気ないホテルステイだった。ただし参加することに意義があるらしく、同僚の中には夜の職場の集まりにとりあえず顔だけ出し30分ほどで失礼する人もいて、これでいいんだと拍子抜け次第。私の場合、二人部屋だったので誰が友人でも誘えばよかったのだが、そこまで気が回らず次回があるとすればそうしようと思う。

目を引いたのは、ホテルの部屋にあったテーブル。みると車輪がついているので必要な時にソファの傍に持ってきて使うことができる。これはいい!ぜひ我が家にも―とっさにそう感じた。

table1.jpg table 2

家にある小さなソファのわきで使うにもってこいだ。離れた場所にあるテーブルも小さいし、何よりこのコーヒーテーブルは動かせるのがいい。早速ホテルに聞いてみる。
「あの素敵なテーブルをよければ購入したいのですが」
「あいにくこれは特注でして売り物ではございません」
百も承知で聞いてみたのだが紋切り型の答えが返ってくる。
「どこで作っているのかしら。せめてサイズくらい教えて」

同じステイケイションに参加したフィリピン人同僚にこの話をすると、
「ホテルに売ってくれるよう交渉してみては?」
それはもうしてみたがだめだったというと、
「家具のカズタマイズ作製ならマニラでしているお店は結構あるはず」とのこと。そこで探してみたが、意外と少なかった。10軒ほどあたりできるといった家具屋は2軒。うち1軒はその後やはりできません、と回答が来た。残る1軒に頼むことになった。そのお店はカスタマイズ専門らしく、色や材質まで選べるという。うれしくなって、インテリアコーディネータよろしく、家の写真を持っていきあれやこれやと相談し家具と合いそうな色と材質を選び注文。6週間ほどで仕上がるという。6月上旬には届くと言われ、前金として半額を払い楽しみに待っていた。(続く)

ラマダン明け


今日は金曜のペイデイ(給料日)、しかも雨とあって、マニラ渋滞の三大要件がそろっていた。これに9月以降のクリスマス前となれば加速度的に混む。それがこともあろうに道は妙にすいている。オフィスまで20分はかかる朝の通勤も今日は10分足らずで着いた。摩訶不思議に思っていると、今日はフィリピンの休日(我が職場は該当せず勤務日)だということが分かった。なるほど、普段は金曜日に来る土曜の掃除の確認が、今週に限って昨日の木曜に届いていたことを思い出した。フィリピンで数日前の連絡はありえないほど稀なので(というか初めてだったので)ふしぎに思っていた。毎週金曜にくるヨーグルトの配達も今週はなかった。これも金曜日の今日が休日だったからだ。

たしか今週火曜も休日(独立記念日)だったはずだ。続けて同じ週でまた休日って今日はいったい何の休日?と思っていると、ラマダン明けEid Ul Fitr だから、とのこと。「ちょっと待って、この国はカトリックが大半でしょ?」
「ミンダナオのモスリムもいるからラマダンはフィリピンにとって重要な休日なんだよ。」

ふーむ、と調べてみると、ラマダン明けを休日にする大統領令がでたとか(前の年に毎年だされる)。外務省フィリピン基礎データによると
国民の83%がカトリック,その他のキリスト教が10%。イスラム教は5%(ミンダナオではイスラム教徒が人口の2割以上)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/philippines/data.html

休日ということは職場や学校が休みということで、子どもを送る親のマイカーが激減する。道路は普通の車の「走る」道路となる。半信半疑でいた帰りも休日の恩恵を受けてか、金曜の夜6時半にもかかわらず車がスムーズに走っている。通常は、金曜の夜5時半から9時といえば、車の動かない時間帯である。こういうたまにおこる平日(特に金曜日)が休日による渋滞緩和の恩恵と受けると思わず、毎日が休日だといいのに、とマニラで通勤する外国人は(勝手とは知りつつも)半ば本気で思う。

フィリピンのよさ

フィリピンのいいところのひとつに、本国では考えられないリーズナブルな出費でできることが多いということ。
例えば映画、250ペソが相場で日本円で500円である。またマリンスポーツ(ダイビング)やゴルフも日本とは比較にならないほどリーズナブルな価格でできるらしい。しかしフィリピンでいいことの筆頭は、と聞かれれば何より手軽に人を雇えること、だろう。これは人件費が安いからこそできることであり、とりわけメイド、運転手、yayaと言われる子守をする女性(ただし乳母のイメージとは少し離れていて若い女性が多い)を雇うことができる。日本や米国、オーストラリア等のいわゆる先進国出身の人なら本国ではまず望めない(そもそも考えすらないような)出費で雇用できるので、専業主婦でも雇っているほどだ。これが外国人に限らない。フィリピン人家庭でも中流家庭なら、特に妻が仕事を持つ場合は普通のことらしい。人を雇うといっても何もメイドに限らない。インストラクター(ストレッチやゴルフなど)もその一つだ。フィリピンの文化となって浸透している。

ただ、私自身はそのどれも経験したことがなかった。何度か運転手やメイドを雇わない?と誘われたが、気が乗らなかった。まず、身の回りのことは最小限だし自分でできてしまうので人を雇う必要性がなかった。何より、たとえ雇ったとしてもそれはそれで面倒なこともわかり(とこちらの方が理由としては大きいかもしれないがそれはまた後日)、そのせいかフィリピンの良さを享受しきれていないな、と思うこともあった。そんな中、フィリピンの良さを感じることが起きた。それは、「カスタマイズ家具が作れること」、しかもいとも簡単に値段も交渉できること。

ちょっとしたコーヒーテーブルの家具を作ってみた。それについて次回、書いていきたい。


忘れてました


拍子抜けを通りすぎて「はぁ?」と力も抜けガクッとなることが仕事であるけれど、そのひとつが「忘れてました」とあくびれもなく言われること。

ほう・れん・そうなど皆無の我が職場。この「ほう・れん・そう」自体がおそらく日本固有の習慣であり職場教育なのだろう。フィリピンはもとよりアジアでみたことがない。そこで、同僚アシスタントに頼んで数日になるがまったく音沙汰がない時(ここですでにいやな予感がしている)、進捗がどうなっているのかな~(待っているのだけど仕上がりはいつかな)というときは、すかざす「ところであの仕事どうなった?」とリマインドするに限る。ほぼ、「あ、忘れてました」というセリフが満面の笑顔とともにかえってくる。同じアジアとはいえ、日本でこんなこと言ったら、クライアントは激怒するかもしれないし、内部でもなかなか「忘れてました」と正面きって言えないもの。その点、フィリピンの社会は日本の謝罪文化と対極にあるともいえる。「やろうとは思っていたけど忘れちゃったんだもん、仕方ないよね。ま、思い出してよかった。今からとりかかるか」みたいな感じ。「忘れていてすみません」といえばまだいい方で、言わない人も普通に多い。そこに目くじら立てるようでは、こちらもまだ日本を引きずっている証拠ともいえよう。

ここではアウェイの私は、とにかく忍耐強く、しかし時々チェックをするしかない。このチェックたるや、怠ると後で何か発覚した時が大変になるので、まさに日本ではしなかったレベルで度々リマインドという名のチェックをすることになる。しかもそうした進捗や状況確認を適宜しないと、コミュニケーション不足(しかもこちらに非があるような響きで)などと言われるから性質が悪い。ここまでしなくちゃならないのか、などという雑念はわきに置いておいて、笑顔で「ところで例の〇〇はどうなった?水曜日までほしいのだけれど」などと、既に伝えてある期日を再強調することになる。

先日もあるミーティングに30分ほど遅れてきたスタッフに、どうして遅れたの?と後できいてみると「忘れてたから」とふつうに話す。しかも、この「忘れてた」が理由になるというか言い切る姿勢はてっきりフィリピン人の傾向かと思っていたら、どうもそうでもないようだ。最近、別件のメールで「ごめん、忘れてた」というメールが米国から飛び込んできた。忘れていた、と平気で(満面の笑顔で)いう、しかも特段わるいことではない(人間だもの仕方ないでしょ、みたいな)感覚はどうもフィリピンだけの専売特許ではないのかもしれないと思う今日この頃。

基準は自分?

いまさら、インド人の自分が正しい、というオレ様的態度に驚きはしない。それでも、この余りある自信は一体どこから来るのだろう、と思う人に会うことがある。あくまでも傾向としてだが、根拠のない自信に満ちあふれているのはフィリピン人やインド人が多い。ひとつには、おそらく小さい頃から自信を持って生きるように育てられているのだと思う。特に、フィリピンの子供は「あなたは素晴らしい、みんなあなたが大好きよ」とほめられつづけ(決して叱られず、あまやかされ)大きくなる。

今朝、我々はミーティングに向かう移動中であるインド人と歩いていた。朝9時から始まる予定でそれに間に合うかやや心配になりながら、だんだん私は足早になっていた。ところがそんな私を見て彼曰く、「何も心配ないよ。我々の到着した時間が正しい時間だ。それより前は早く来すぎ、遅くは遅刻」と言い切る。どうしてそんな考え方ができるのだろうと思っていたら 「こういう見方もあるということさ。ま、僕はいつもそういう考え方をするけれどね」

昔の同僚だったインド人も言っていたっけ。「インドは人口が多いからね。それは学校に入る試験だけでなく、仕事ひとつとっても競争相手が多いということ。そうなるとインド人の間では目立つしかないんだよ。そうして生き残るには自分中心に考えるしかないように刷り込まれていくんだ」

逆に、まず日本人にはいかにも自信家をみることはない。たとえ自信家の日本人がいても、まあこの人ならそう思うのも頷ける、といったケースはある。鼻につくくらいの自信家に会ったことがあるとすれば、学者や研究者くらいだろうか。自信は謙譲を美徳とする日本社会に相容れないのかもしれない。かつて「自信のある日本人」は「自信のないアメリカ人」と等しくあり得ないニュアンスに感じる、と言われたことがあり、なるほどと思った。問題は、そういう日本人がそのまま海外で過ごしているとやりづらい、楽ではない。下手をすれば「あの人自信がなさそうで仕事ひとつ頼めない、信頼できない」と言われかねない。ありのままの自分を保ち受け容れてもらいながら、必要な時には堂々と主張する―この辺のバランスがなかなか難しい。一部しか知らないことをあたかも知っているかのように話す、ハッタリに近い話しぶりも、仕事のスキルの一つと感じる今日この頃である。

プロフィール

Sainah

Author:Sainah
途上国と開発援助、農業・生態系、少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき、海外ドラマ

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