ちきりんさんの講演会


今週木曜日、ちきりんさんの講演会に行ってきた。著書『未来の働き方を考えよう』では、世の中の変化に対応したこれからの仕事の仕方、生き方の選択肢として、「一度の人生2粒おいしい」生き方の実践を提唱している。

彼女の『ゆるく考えよう』を読んで以来、ちきりんさんの型にはまらない、ゆるい考え方に共感してきた。おそらく同じ世代であることも共感の源だとは思う。ただ一方で、同じ世代に生まれながらこんな人生を歩んだ人もいるんだ~という驚きに似た感覚もあった。ちきりんさんは、バブル期に金融業界で働いており、まさにバブル期王道の職種を経験した後、米国でMBAをとり外資系企業でマーケティング→ブロガ―として文筆業を営んでいる。比較するのも恥ずかしいが、対して私は、バブル期に長いこと学生をしていたこともあり(よってバブル市場の生の感覚やバブル恩恵を被る類の就業経験はゼロ)、その後も、バイオ基礎研究→国際協力業界と、転業こそずれ地味な世界を歩き続けてきた。バブル期ですら世の中から隔離されていた生活を送ってきた私からみれば、バブル前線に働いていた彼女の唱える「市場で稼ぐ」スキルなんて意識することはほとんどなかったし、今になって自分のもつ「市場で稼ぐ」感覚と言われても、ピンとこないことこの上ない。このように、世代は同じでも吸っていた時代の空気はまったく異なるものだっただろうから、ちきりんさんは別世界の人、と思っていたが、今日のお話は楽しかっただけでなく、どこか親しみを感じる内容だった。



変わるものは多い
・世の中が変わる
・自分が変わる(自分の考え、若い時の夢など)
・事情が変わる(自分を取り巻く事情、子どもの教育や親の介護など家族の問題) 
(←自分と事情が前より変わってきていることを確かに日々感じています)

不安な気持ちにならない方法を考える、すなわち
・いつでも稼げるようにする
・稼げる範囲で暮らす
・最後はあきらめる(←要は、腹を括ること、と理解)

と始まり、基本的に講演の内容は『未来の働き方を考えよう』の拡大バージョンだったが、本にない部分、つまり質疑応答がまた面白かった。いくつか挙げてみよう。

Q1「市場で稼ぐというけれど、現実にはサラリーマンをしている人が、そこから市場で稼げるようになるまでギャップは大きく一筋縄ではいかないと思う。その差はどう埋めていけばいいのか」

この質問と回答は、このブログにある通りなのだが、加えてちきりんさんが話した言葉に、妙に励まされ、また背中を押された。曰く、

理想と現実には大きなギャップが存在し、制約だらけであるのは世の常。だが本当にそのままでいいのか。一体どういう生き方が自分にとって幸せなのか。
自分に問うこと、
自分で自分に言い訳をしない
←そういう覚悟があるかないかで生き方は変わってくる、ということだろう。

Q2「何かで読んだ、30代半ばで仕事をダウングレードした経験について、教えてください」
競争の激しい業界で必死に働いてきたが、ある時それが本当にこれからも続けたいと自分の望む生き方なのだろうかと疑問に思うようになった。それをきっかけに考えた結果、仕事の責任も範囲も(結果的に待遇も)小さくしてもらった。社会的にみればダウングレードだったが、自分(=ちきりんさん)にとってはアップグレードでハッピーな変化だった。本当に手に入れたいものと、人にどう思われるか、のどちらを取るか。
←その通り。こうして言葉にしてみると、これまで人生の節目ではこの選択肢の連続だったように思えてくる。

大切なことは
・異質なものと接する。
・考えること、ただし「考える」と「悩む」は違う←悩んでいることは考えていることにはならない
インプットをアウトプットにする。形として出してみる(←これは私に足りない点だ)


好きなことに存分に没頭してみると、本当に好きなのか、それほど好きでないのか、がみえてくる。
(例 カレーを1週間毎日食べても飽きない人もいれば、好きだと思っていたカレーが続くと二日目から食傷気味になる人もいる)
同じことをしても、今後もぜひ続けた方がいいとだれがみても思える人(Aさんとしよう)が出てくるかと思えば、これまで好きだと自分では思っていた仕事だけれど、Aさんほどには際限なく/深く取り組むことはできない、自分がやるくらいならAさんにしてもらった方がいい、などと客観的に見えてくる時がある。(←あった、あった、以前ありました!とこれは妙に腑に落ちた次第)

Q4「これから就職活動する学生、または現在している若い人にアドバイスを」
若い人は最初の就職で、とかくどの船に乗るかを懸命に探している状況。しかし本当に大切なことは、どの船に乗るか、ではなく、縁あって就いた最初の仕事からどのように学び何を得て、今後に活かしていくか、である。質問の背景には正しい選択をするには、あるいは失敗しないようにはどうすればいいか、といったものを感じるが、失敗しないようにするのではなく、大切なことは失敗からしか学べない。たとえ、正しい船に乗ったからといって、その後、何も考えずに進むより、間違った船に乗って失敗した方が得るものははるかに大きい。 (←これもその通り)
大切なことは思考停止しないこと



ちきりんさん、楽しそうに軽快にポンポン話されていますが、結構、ズシリと重いことをさらりと話されています。私もいくつか冒険をしてきましたが、この講演会から、それでいいんだよ~的なノリで軽くポンと背中を押された気になり、ほんわかした気持ちで家路につきました。

7年ごとの記録番組


数日前のこと、夜中にテレビをつけると、NHKで7年ごとに成長を追う番組を放送していた。
すでに残り30分くらいだったがひと目で、あの番組だ!と合点がいった。
日本全国のさまざまな境遇で生きる13人の子どもを、7才からインタビュー取材し、14、21、と進み今は28歳の日本の若者を取材していた。ここまで来ると、成長というよりはむしろ時代と人生の軌跡を追う番組になっている。ドキュメンタリーのもつ余韻、面白さ、映し出す時代の鏡でもある。

こんなブログを書いていた。もう4年前になる。
http://resources67.blog115.fc2.com/blog-entry-99.html

この番組は日本だけでなく、イギリス、ロシア、アメリカなど何カ国かで7年毎に追って作成されており、イギリスでは56歳になるようだ。もし、同じ取材を中国でもしようものなら7年毎の若者の考えや生き方はめまぐるしく、普通の7年では収まらないほどの変化をみせているだろう。それはそれで興味深いのだが、ともかく、イギリスやロシア、日本の7年ごとの記録が8月30日より毎週金曜日に放送されるらしい。詳細はこちら。

これはぜひとも録画して観なくては!

お墓参り


このお盆の週は、お墓参りにいきました。何年振りだったでしょう。
最初は今週のもっとも暑かった日曜日、2、3歩歩くだけで汗がにじみでました。

雑草を抜いてお墓のお掃除を済ませ、お盆のお花とお線香を手向けてお参り。
それだけです。しかも子どもの頃から時々してきたことなのに、今日は不思議なことに、たまにお墓に来るものいいもんだ、と思えてきました。お墓の前で先祖を向き合うからか、感謝のが浮かび何より気持が落ち着いていくのがわかります。これは明らかに若いころにはなかった感情です。最近、年齢を重ねるのも案外いいものだと思い始めています。

休み明けに、「お休みはどう過ごした?」と聞かれ、「お墓参りに行った~」というと、一瞬ひかれていました。でも若い頃の私だったら同じ反応を示していたかもしれません。


休むことの大切さ


梅雨が明けて夏日が続いていたが、このところ少し暑さも和らいでいた東京の夏。しかし今週は半端じゃない猛暑が続いている。

なのに(?)このところすこぶる体調がいい。7月に届いた健康診断の結果だけみても、少なくともこの2年余りでベストの健康状態だろう。特に、昨年の健康診断では要注意と出たコレストロールが、今年は正常範囲の真ん中まで下がったこともあり結果は上々。ちなみに、コレストロール低下は、ヨガ効果とタマゴ節制(この一年はタマゴ料理をほとんど食べなくなった)、夕食は野菜料理メインにシフトした賜物だと思っている。

それとは別に、暑さ疲れこそ感じるが、それでもピンピンしているのはなぜ?と我ながらやや不思議に思っていた。思い当たることは、7月からずっと週休3日できていることだ。

7月は休日もあったし、我が職場ではとかく夏休み取得が奨励されている。去年、今年と旅行に出られない状況でもあるため、この有難い制度のおかげで、週一で休みをとらせていただいている。それが、月曜だったり金曜だったりすれば3連休となる。もっとも、奨励制度がなくても今の私は休める範囲で積極的に休みを取得しいるだろうが、これは前職で学んだことでもある。前職場は外資だったこともあり、週4日勤務を15年間続けた人とか、3週間の休みを取る人などザラにいた(ただし全員、外国人)。不要不急の仕事がなければそれでいいと思う。

欧州のバカンスの長さは有名である。例えば先月7月にメールすると、3人に2人は、長期不在の自動返信メールが帰ってきた。戻ってくる日付から推測するに、最低3週間はとっていると思われる。欧州だけではない。隣町にある某店は、中国人だけで回している小さなお店だが、「7月22日~8月14日まで休みます」と貼り紙が出されていた。朝から晩までひたすら働いている従業員もろとも、故郷でゆっくり休んでいるに違いない。

休みと言えば思い出すのがある美容院のNさんだ。一昨年、長年お世話になった行きつけの美容院が店じまいとなった。若い時はいろいろな美容院に行ってみたものの、結局そこが一番よく、この数年はいつもそこに決めていた。若いスタッフもいるし、まだまだ10年以上はお店も続くと思いこんでいたので、店じまいの連絡を聞いて慌てた。何でも、「そろそろ休みたいと思い決心した」とのこと。それを聞いて、Nさんが昔ふと漏らした言葉を思い出した。もう20年ほど前のことだ。

数日の休みをとる(数日間、美容院を休みにする)ことはまずない、という話の流れで、彼女はこう言ったのだ。
「日本はまだまだ休みに対する風当たりが強くてね。このお店も2日(連日)でも休むと、商売繁盛していていいわね、といった目で見られるのよ」

これには、休みにくいということと、その背景に休むことをよしとしない人の目がある、という二つのメッセージが読み取れる。その時はまだ学生だったし、そんなものかという程度の受け止め方だったが、その後、社会に出てからは「休めない組織文化はひどい」 と思うようになった。それだけに、これからはゆっくり休みたい、と言われればもう何も言えなかったし、その気持ちを尊重するしたかなかった。

その美容院は閉店となり、美容院で使う設備の一部は東北の震災を受けた美容院に寄贈されたらしい。その跡地は今、隣の医院の駐車場となっている。その前を通るといつも思い出す。Nさんも今はゆっくり休まれているかな、と。そして、日本でももっと、どんな職業であれ、お店であれ職人であれ勤め人であれ、カレンダーとは別に一定の休みをとることが普通の文化になればどんなにか住みやすい社会になるかと思う。

プロフィール

Sainah

Author:Sainah
仕事&興味:途上国と開発援助 [セクター] 農業・自然環境・生態系
少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき

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