三島
珍しくドライブをした。行き先は伊豆半島の修善寺。早めに着いたので、途中、三島に立ち寄った。四季折々の富士山

ナント、4年も通った道を、覚えていなかったのだ!前住んでいた家から職場までの10分弱の道を走ってみたとき、ハンドルを握れば思い出すと思ったのに、途中までいって変わらない光景を前にしても、進む道がすぐにわからなかったのだ(遅れている我が家の車には、カーナビなどもちろんない)。これは我ながらちょっとしたショックだった。
しばらくしてたどりついた職場は、少しきれいになっていた。とくに私のいた建物はレトロなつくりだったが、今やあか抜けた雰囲気を醸し出しており、それが少しさびしくもあった。また敷地内で増築したビルが目にとまった。当時はなかったはずの食堂もできていた。当時もなかなかすごかったが、一層充実してきた様子が目に浮かぶ。当時、お世話になった人たちはもうほとんどいない。そこは研究所なので、長年居つく人はほとんどいないのだ。
よく通った小児科と保育園にも行ってみた。小児科は日曜なのに、相変わらず混んでいた。妙な話だがなぜかうれしかった。親である私たちも、なにせまだ若くあまりに世間知らずだった。この町と環境はもとより、とりわけ小児科の先生、看護士、保育園の先生方には、子どもといっしょに育てられたと、しみじみと感謝の念とかなりの恥ずかしさをもって思い起こす。今だからわかること・・・。
帰りは、よく行ったお寿司屋さんに立ち寄った。県外からひとが遊びに来れば、いつも連れて行ったお店。ある友だちなどは、沼津の魚市場で朝食を食べ、昼はここの寿司屋に行き、満足しきって帰って行った。同じ思いを今日の私もしたかった。
この日、私の気持ちは、どこかはしゃいでいた。町全体があまり変わっていないこともあったと思う。まるでそれを見透かされたかのように、同乗していた家族の反応は落ち着き払ったものだった。無性に・・・。