シリアの思い出(5) 2006年11月


ワークショップ最終日。乾燥地帯で実施する農業プロジェクトの会議なので、今回の参加国は、ヨルダン、エジプト、中国、チュニジア、ウズベキスタン、イラン、フランス、カナダ、日本、シリアである。この中で、フランス、カナダ、日本はドナーとしての参加、シリアがICARDAのホスト国ということもあり調整役。このメンバー間のやり取りを見ながら、途上国の研究/研究者を支援するプロジェクトの協働作業とはいかなるものなのか、実体験したことになる。今回、代理参加だったが、こういうプロジェクト会合の進め方を見ていると気づきや学ぶところが大変多く、参加させていただいたことに深く感謝したい。

例えばフランスのTさんは、コーディネート術に長けており意見をまとめるのがうまい。カナダのCさんは几帳面でやや神経質。きちんとしていてまじめな性格が滲み出ている。反面、二人ともプロジェクトをいかに円滑に進めていくかに注力するあまり、研究者たちの意を汲んでいないときもあり、研究者の諦めや冷めた目を感じる時も傍から見ていてあった。その両方が部外者の私がなぜ気付いたのかはわからない。プロジェクトメンバーとはいえ、ちょっと距離を置いた立場にいる職場からの(しかも代理での)参加という立場の気楽さゆえかもしれなかった。国際協力と研究の接点にある仕事に興味を初めてもったのもこの頃だったと思う。



嬉しいことに、エジプトのモハメド(※)の提案で、最終日の午後はフリーとなった。アレッポの街を昼間歩けるのがうれしい。ビザのことで知ったが、シリアでは金曜日から週末が始まる。つまり木曜の明日しか、普段着の町を見ることはできないということだ。グレートモスクまでみなで行くが、スークに向かうみなと別れアレッポ砦にティモシーと向かう。

1+aleppo+final.jpg 2+aleppo+final.jpg

アレッポ砦からみたアレッポの街並。工事中ながらひたすら美しく感じた。
3+aleppo+final.jpg

ティモシーは中国の研究者で、彼の同伴は心強かった。オリーブ石鹸を二人で探したまではよかったが、その後ハンディクラフトのお店でアクセサリーを買わされそうにもなり、彼の助け舟に救われた。こういう時、私は押しが弱くだめである。中国人の彼からすれば値切りや交渉拒否など日常のことらしい。通りを行き交う車からはいつも手を出して守ってくれるし、シリアに来て初めて会ったアジアの同胞は、有難い存在であった。

4+aleppo+final.jpg 5+aleppo+final.jpg


その夜、カレンとも電話で話せた。懐かしいアルトの声である。
カレンの会社のシリア支社が手配をしてくれた車で、明朝、レバノンはベイルートに向かうことになった。
「タクシーの運転手には気をつけてね、クレイジーな運転することもあるから。あと片道30$以上は出しちゃだめよ。15$から始めて20$までしか出せないというの。それがここのやり方なんだから」
電話の向こうでカレンのウィンクが目に浮かぶようだ。しかし危ない運転をされたとしても、40$ふっかけられたとして、いったい私に何が出来るというのだろう。

(※)ちなみに、ここにはモハメドが一人や二人ではない。実際、「モハメド」が多くて困った。ヨルダンのモハメドは茶目っ気たっぷりに言う。
「世界で一番多い名前は何か知っている?モハメドさ。二番目がマイク」
あながち冗談でもあるまい。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

Sainah

Author:Sainah
仕事&興味:途上国と開発援助 [セクター] 農業・自然環境・生態系
少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき

カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

Twitter
FC2ブログランキング
カチッ♪クリックしていただけると  はげみになります ↓

FC2Blog Ranking

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
月別アーカイブ
リンク
カテゴリ
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター