スイッチON

唐突だが、私には前の仕事で親しかった同僚、仲間がいる。Lとしよう。彼は私の上司というよりは先輩であり、数々のプロジェクトを動かすために6年間伴走してきた仲間でもあった。もちろんアジアの自然資源管理については圧倒的に豊富な経験とネットワークをもっており、何より彼の視点や対象地域がユニークだったこともあり、彼や彼と進める仕事からは学ぶことが多かった。おそらく、最初は彼と働く予定はなかったはずだ。それが、初期に私の担当したプロジェクトが分野的にも彼の仕事と一脈通じるものがあったのだろう、徐々に彼とプロジェクトを共有することが多くなっていった。

その彼が、急に国に帰ると聞いたのはこの2月のこと。かれこれ15年は日本で働いていたはずだが、その帰国のニュースは、すでに別の職場にいた私にとってはあまりに急だったので急ぎ送別のランチをするしかできなかった。折しも、彼の帰国後、彼の住む地域では暴動が起きたり地震が起きたりで、大丈夫だろうと思いつつそれなりに心配もしていた。

昨晩、そのLと小一時間スカイプで話した。このskype の時間設定にメールのやり取りでも一週間かかったので、まだ生活は落ち着いていないのかしれなかった。彼の住む街は知る人ぞ知るそれなりの国際都市ではあるものの、果たせるかな東京ほど便利でないと苦笑していた。彼にしてみればホームラウンドだから直に勘を取り戻せるだろう。

昨日のskype ではある新規のプロジェクトの話をした。プロジェクト始動を私から申し出たもので彼も協力を快諾してくれた。そもそもの発端はあるプレゼンだった。

8月のお盆前にプレゼンをする機会があり、そのプレゼンで私の中の火がついた 。その聴衆には思いがけず懐かしいM先生もいらした。M先生の前でプレゼンするの初めてだが粛々と進めたプレゼンだった。それまでもプロジェクトのことは考えてはいたのだが、どうも一歩を踏み出せなかった。おそらく自分の中でも、こんなプロジェクトができるのだろか、との不安や迷いも多少はあったのかもしれない。しかし、プレゼンに対しての質問や聴衆の反応、何よりM先生のコメントで、このプロジェクトに取り組む決意が固まった。これまで自分のしてきた仕事や数々のプロジェクトを振り返る意味でも、このタイミングでのプレゼンは(プレゼンの準備の段階も含めて)大変いい機会となった。そのプレゼンの後に、Lとの出会いをしみじみと思い返していた。そして改めて、LとM先生への感謝の念が湧いてきた。

Lの帰国以来、初めて聞く声は思ったより穏やかだったので安堵した。やはり、彼の視点は面白い。9月半ばに会えることになったので、その時を楽しみにしている。それまでプロジェクトの準備をできるだけ進めておこう。プレゼン後はお盆休みなどもあってどうも進捗が捗々しくなかったが、今回のskype で私の中で本当にスイッチが入ったみたいだ

このプロジェクトがどのような形で仕上がるかは未知数だ。地味な作業も続くし、リソースがふんだんにあるわけでもない。それでも、限られた時間を費やしてでも、取り組まずにはおれない。こういう分野の仕事に巡り合えて、不思議な思いと満ち足りた気持ちと幸せを感じている。

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プロフィール

Sainah

Author:Sainah
仕事&興味:途上国と開発援助 [セクター] 農業・自然環境・生態系
少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき

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