7才


要は、こういう成長物語が好きなのかもしれない、とふと思った。

かつて、イギリスBBCの製作の『7才』というドキュメンタリー番組があった。NHKでみたのはもう、15年ほど前のことだろうか。これは、7才の子どもにインタビューして、その子の成長や考え方の変化を7年ごとに追うというもので、イギリスで始まったインタビューはアメリカでも始まり、その後、NHKの協力で日本でも始まった番組である。

都会に暮らすこともいれば、田舎に暮らす子もいる。いろいろな境遇の7才を、各国とも数人(7~8人)選び、彼らを7年ごとに追っていくのだ。5年でもなく10年でもない、この7年という設定は、なかなか鋭いと感心したものだ。その頃までにインタビューを受けている側が、イギリスは42歳だが、アメリカでは35歳、日本では14才という感じだった(その後、日本でも21歳のインタビューを一年ほど前に放映していた)。今なら、中国やロシアでもしてみると面白いかもしれない。実施にこぎつけるには大変そうだけれど。

最初の7歳には、学校の話や将来の夢を聞いて、「宇宙飛行士になって」「結婚して庭付きの家に住み」などと、あどけない返事が戻ってくるが、それでもすでに個性や住む社会(国ではなく)の違いは如実に表れている。番組の視聴者は、「こういう子どもいるよね」「ここでは」「この時代ならこう考えるのも自然だよね」と、世相の遷り変りとともに感情移入しながらもそれぞれが、番組からいろいろなメッセージを受け取るのだ。壮大な夢を語っていた子どもが、14才になると親が離婚していたり学校のことで悩んでいたり、21歳になると大学にいっていたり厭世観丸出しで煙草をすっていたり、年齢を重ねるにつれて、成長と変化がクローズアップされてくる。仕事を探していたり結婚して親になっていたり、家庭を持ってからの悩みなど、人によっては配偶者まで出てきたりと、妙に映像だけが現実を雄弁に語るので気の毒な気がする人もいる。ときどき過去の映像を交えるから、コントラストがまた絶妙に響くのだ。

番組の開始時の時代もあっただろうし、7才だったから引き受けたものの、成人したらもうコリゴリという人もいるだろう。過去の自分をブラウン管の向こうに見るのもいやなら、市井の人がカメラに追われたり、全国どころか海外にまで放送されるのはたまらない。だから、成長するにつれてカメラを避けたりする人も、当然ながら出てくる。もちろん、取材拒否もありなのだ。その場合は、「スーザンは今回、カメラの前でのインタビューに応じませんでした」とナレーションが流れる。

このシリーズを始めたイギリスでは、7才から始まって7年毎に少なくとも42歳まで続いていた。隣の子どもの成長を見ているようだ、という声が多く、番組は評判を呼んだらしい。後から始まった日本は、今のところ21歳までだったが、その後製作されているのかは知らない。不定期に更新されるから、この先いつあるのか、あるかどうかもわからない。そもそも、どこまで続くかわからない。製作側が、7年ごとにすると番組より自分が先に(退職等で)やめることになるかもしれないと、苦笑まじりに話していた。


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Sainah

Author:Sainah
仕事&興味:途上国と開発援助 [セクター] 農業・自然環境・生態系
少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき

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