FC2ブログ

テーブルを特注してみた(3)


そんな時、日本に帰ることがあり百円ショップを歩いていた。夏休みの工作道具として板や発泡スチロールが売られていた。ソファに傷をつけずに高さを少しあげるには、これで事足りる。そう、1センチの高さの板をソファの足の下に置けばいいだけだった。6枚入りの板が100円である。マニラに戻り、その板を入れるとアッサリ収まった。拍子抜けした。

まだお店への支払いが残されていた。
当時、この話を友達にしまくっていた。フィリピンあるあると盛り上がっていたが、一人が「これから半額払うって?なら値切るべきだね。これだけ時間かけられて、注文通りのものが届かなかった。なのにお店のネジ案を採用せずに自分で解決したのだから」と言い出した。

また交渉か~(ため息)、決して得意ではないものの、「これまでのやりとりなら残り半額はなしね」と言い出しかねない中国人の友人の顔が思い浮かぶ。その値切り交渉を切り出した友人(ドイツ人)に、ちなみにどのくらい値引けると思う?と聞いてみる。
「まず75%からね、譲るとしても80%まで」。
お人よし日本人としては驚きである。参考にもう一人に聞いてみると、その人は男性だからか
「僕はそう言うのは苦手で、おそらく95%は払うと思います」
といたく誠実なお答えをいただいた。

えい、ままよとそこで75%で始めてみたところ、
「わかりました。それでいいです」とあっさり。またもや拍子抜けだ。

かくして長い時をかけて(といっても振り返れば4ヶ月だが)、ようやくわがものとなったテーブル。以来、フルに使っており、このテーブルがあってよかったと思う毎日である。


table nw

テーブルを特注してみた(2)


2か月後は随分と先に思えたのか頼んだことで満足してしまったのか、コーヒーテーブルのことはしばらく正直、忘れていた。出張でマニラにいないこともあり、また仕事に追われていたこともあったと思う。ある週末、「そういえば!」とハタと思い出した。注文票を取りだしてみると、何と予定日から優に2週間が過ぎていた。

そこでお店に電話すると、「マーム、工場からもう少し時間がかかると連絡を受けたところです」としれっという。出たフィリピンタイム!と思いながらお店に出向いた。埒が明かない時は直接、話すに限る。幸いそのお店は家から近かった。
「もう少しってあとどのくらいかかる?」
「工場に聞いてみます」(これからかい)
「もう2週間過ぎているのだからわかったらすぐにテキストして」
家具に限ったことではないが、フィリピンではお店とのやり取りは携帯番号でのテキストが通常だ。というかこれしかない。メールや電話で問い合わせてもなしのつぶてでも同じことをテキストするとすぐさま返事が返ってくることも。

数日後、
「工場から連絡がありました。遅れます。テーブルにつけた車輪のサイズが大きくて作り直しているそうです」
この特注のテーブルのウリは車輪(ロック付きの)にほかならない。動くテーブルをソファに出し入れしたり、ソファの脇に置いたりできることが魅力なのだ。ただ、家のソファの下は高さがなかった。床との間に10センチ強しかない。そこで10センチ以内に収まる車輪にするよう注文時にしつこく(念ため3回)強調して頼んでいたのだ。

また1週間ほどしてお店から連絡がきて、曰く
「小さいサイズの車輪に替えましたが、まだ10センチ以内に収まりません」
どうやらこの先も時間がかかりそうだ、と思った。もうこれ以上小さいサイズの車輪はないものと判断し、車輪のサイズについては追及するのはやめた。問題は、特注料金を払って、2か月の予定プラス数週間待たされた挙句に、ソファの下に入らないテーブルが届くとなると、それはもう話が違う。ソファの下に出し入れして使うテーブルがほしい、から始まった。だから特注した。さすがにそれは店側もわかっていて、提案がありますと言ってきた。

それは、調整ネジを入れてかさ上げするというもの。
「フィリピンでは家具の高さの調整はよくやることで、ソファの足にadjustable glidersネジでつけるか、滑り板を接着剤でつけるかのオプションがあります」
となぜが得意げ。今回は滑り板ではせいぜい5ミリほどの高さしか望めないので、ネジの一択となる。
いやいや、家具は私のものではない(家具付きの部屋に住んでいるので大家さんのもの)ので、私の一存ではいかない。気が進まないながら大屋に聞いてみると、「家具に傷がつくなど何かあったときにSainahさんが支払うのならいいです」と当たり前の条件つき返信が戻ってきた。

しかもそのネジたるやこんなもの。これをソファの足にねじ込めば、いかにもねじ込んだ周辺がひび割れしそうではないか。
neji_.jpg

ソファの足(しかも4か所)にネジをさしてソファを支えるという発想がそもそも馴染めない。不自然ですらある。何より、最初はよくても使っているうちにソファが傾くかもしれず、ネジもソファの重みに耐えられないかもしれない。そもそも、注文時に車輪のサイズがあるかどうか確認して「あります」ということだった。お店側が工場への確認を怠ったことも、腑に落ちない。あらゆる点で、ネジのアイディアがとてもうまくいくようには思えなかった。
あれこれ考えている私のネジ案不採択の表情を読み取ってか、
「お客様の注文はソファの下に入るテーブル、ということでしたので、ネジの考えがお気に召さなかったら、テーブル購入をキャンセルされても結構です」
とお店が言いだした。この考えもちょっと信じられなかった。あれだけ最初に色やらサイズやら検討して、時間もかけて工場から届いたものを、いとも簡単にキャンセルを言いだすとは。私が買わずともお店に置けば売れると踏んだのかもしれないが。
color_sample_.jpg
(色を決める時に検討したサンプル)

「うーむ。なかなかテーブルが手に入らないものだ3月のステイケイションで目にしたテーブルを手に入れるのに、6月になってもこの有様。道のりは長し」と思っていると、お店の人がさらに驚く一言。曰く、
「とりあえずこのテーブルをお宅まで運びましょう。家で使って、気に入らなかったら返品も結構です。その時はまた取りに伺いますから」

フィリピンは人件費が安いからか、ちょっとした買い物(6リットルの水2本など)でも配達してくれる。このお店は家から歩いて5分と近かったがさすがにテーブルは一人で運ぶにはちょっとということで、若い男の子が台車に積んで一緒に歩いて運んでくれた。ただ、問題は、まだ半額しか払っていないということなのだが。それを配達しちゃうって。。

家において、横目でみながら、かといって触るに触れず落ち着かない日々が続いた。箱から出されたテーブルには、ご丁寧にネジの束まで添えられていた。かくして、カバーもはがさず無造作に置かれたままの日が始まった。

delivered_table_.jpg

テーブルを特注してみた(1)



フィリピンで人気な週末の過ごし方がstaycation ステイケイションである。何それ?と最初に聞いたときに思った。ステイケイションとは、いわゆるいいホテルにステイして週末(または休日)を過ごすバケイションのこと。それがマニラではおしゃれで楽しいらしい。日本でいう「温泉宿に泊まって上げ膳据え膳の何もしない気楽な休日」みたいなものだろうか。

昨年、職場の慰安旅行があり(そんなものが今でもあるのかと内心驚いたが)optionの一つがステイケイションだったので参加してみた。結果、本当にただのホテルステイだということがわかった。マニラの自宅から市内の某ホテルに行き、夜の1時間ほど職場の人と飲んでからホテルの部屋で一泊、翌朝は一人で朝食をとり戻るという何とも味気ないホテルステイだった。ただし参加することに意義があるらしく、同僚の中には夜の同僚との集まりにとりあえず顔だけ出し30分ほどで失礼する人もいて、これでいいんだと拍子抜けした。私の場合、二人部屋だったので誰が友人でも誘えばよかったのだが、そこまで気が回らなかった。次回があるとすればそうしようと思う。

目を引いたのは、ホテルの部屋にあったテーブル。みると車輪がついているので必要な時にソファの傍に持ってきて使うことができる。これはいい!ぜひ我が家にも―とっさにそう感じた。

table1.jpg table 2

家にある小さなソファのわきで使うにもってこいだ。離れた場所にあるテーブルも小さいし、何よりこのコーヒーテーブルは動かせるのがいい。早速ホテルに聞いてみる。
「あの素敵なテーブルをよければ購入したいのですが」
「あいにくこれは特注でして売り物ではございません」
百も承知で聞いてみたのだが紋切り型の答えが返ってくる。
「どこで作っているのかしら。せめてサイズくらい教えて」

同じステイケイションに参加したフィリピン人同僚にこの話をすると、
「ホテルに売ってくれるよう交渉してみては?」
それはもうしてみたがだめだったというと、
「家具のカズタマイズ作製ならマニラでしているお店は結構あるはず」とのこと。そこで探してみたが、意外と少なかった。10軒ほどあたりできるといった家具屋は2軒。うち1軒はその後やはりできません、と回答が来た。残る1軒に頼むことになった。そのお店はカスタマイズ専門らしく、色や材質まで選べるという。うれしくなって、インテリアコーディネータよろしく、家の写真を持っていきあれやこれやと相談し家具と合いそうな色と材質を選び注文。6週間ほどで仕上がるという。6月上旬には届くと言われ、前金として半額を払い楽しみに待っていた。(続く)

ラマダン明け


今日は金曜のペイデイ(給料日)、しかも雨とあって、マニラ渋滞の三大要件がそろっていた。これに9月以降のクリスマス前となれば加速度的に混む。それがこともあろうに道は妙にすいている。オフィスまで20分はかかる朝の通勤も今日は10分足らずで着いた。摩訶不思議に思っていると、今日はフィリピンの休日(我が職場は該当せず勤務日)だということが分かった。なるほど、普段は金曜日に来る土曜の掃除の確認が、今週に限って昨日の木曜に届いていたことを思い出した。フィリピンで数日前の連絡はありえないほど稀なので(というか初めてだったので)ふしぎに思っていた。毎週金曜にくるヨーグルトの配達も今週はなかった。これも金曜日の今日が休日だったからだ。

たしか今週火曜も休日(独立記念日)だったはずだ。続けて同じ週でまた休日って今日はいったい何の休日?と思っていると、ラマダン明けEid Ul Fitr だから、とのこと。「ちょっと待って、この国はカトリックが大半でしょ?」
「ミンダナオのモスリムもいるからラマダンはフィリピンにとって重要な休日なんだよ。」

ふーむ、と調べてみると、ラマダン明けを休日にする大統領令がでたとか(前の年に毎年だされる)。外務省フィリピン基礎データによると
国民の83%がカトリック,その他のキリスト教が10%。イスラム教は5%(ミンダナオではイスラム教徒が人口の2割以上)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/philippines/data.html

休日ということは職場や学校が休みということで、子どもを送る親のマイカーが激減する。道路は普通の車の「走る」道路となる。半信半疑でいた帰りも休日の恩恵を受けてか、金曜の夜6時半にもかかわらず車がスムーズに走っている。通常は、金曜の夜5時半から9時といえば、車の動かない時間帯である。こういうたまにおこる平日(特に金曜日)が休日による渋滞緩和の恩恵と受けると思わず、毎日が休日だといいのに、とマニラで通勤する外国人は(勝手とは知りつつも)半ば本気で思う。

フィリピンのよさ

フィリピンのいいところのひとつに、本国では考えられないリーズナブルな出費でできることが多いということ。
例えば映画、250ペソが相場で日本円で500円である。またマリンスポーツ(ダイビング)やゴルフも日本とは比較にならないほどリーズナブルな価格でできるらしい。しかしフィリピンでいいことの筆頭は、と聞かれれば何より手軽に人を雇えること、だろう。これは人件費が安いからこそできることであり、とりわけメイド、運転手、yayaと言われる子守をする女性(ただし乳母のイメージとは少し離れていて若い女性が多い)を雇うことができる。日本や米国、オーストラリア等のいわゆる先進国出身の人なら本国ではまず望めない(そもそも考えすらないような)出費で雇用できるので、専業主婦でも雇っているほどだ。これが外国人に限らない。フィリピン人家庭でも中流家庭なら、特に妻が仕事を持つ場合は普通のことらしい。人を雇うといっても何もメイドに限らない。インストラクター(ストレッチやゴルフなど)もその一つだ。フィリピンの文化となって浸透している。

ただ、私自身はそのどれも経験したことがなかった。何度か運転手やメイドを雇わない?と誘われたが、気が乗らなかった。まず、身の回りのことは最小限だし自分でできてしまうので人を雇う必要性がなかった。何より、たとえ雇ったとしてもそれはそれで面倒なこともわかり(とこちらの方が理由としては大きいかもしれないがそれはまた後日)、そのせいかフィリピンの良さを享受しきれていないな、と思うこともあった。そんな中、フィリピンの良さを感じることが起きた。それは、「カスタマイズ家具が作れること」、しかもいとも簡単に値段も交渉できること。

ちょっとしたコーヒーテーブルの家具を作ってみた。それについて次回、書いていきたい。


プロフィール

Sainah

Author:Sainah
途上国と開発援助、農業・生態系、少数民族、伝統文化、科学・技術、時間管理、組織マネジメント、外国語(☜ 日本語とあわせて日々奮闘中)、海より山、温泉、古いもの好き、ABBA、中島みゆき、海外ドラマ

カレンダー
09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
カテゴリ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

Twitter
FC2ブログランキング
カチッ♪クリックしていただけると  はげみになります ↓

FC2Blog Ranking

天気予報

-天気予報コム- -FC2-
月別アーカイブ
リンク
カテゴリ
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター